2008年5月29日木曜日

Green Drake




6月の半ばより2週間Idaho州のSilver creekとHenry's forkへ釣に行く。そのため今慌ててフライを巻いている。冬の間にたっぷりと時間があったのに面倒で先延ばしにして今に成ってしまった。Green drakeのハッチに合わせた旅行なのでGreen drakeのフライだけは出来るだけ用意して、後は現地で巻けば良いと開き直った。
ダンはオーソドックスなパラシュートを巻いている。使う材料は違うが、これはローソン・パラドレイクと全く同じだ。作り方はテーパーを付けて切ったフォームにピンを刺し通し、これをバイスに固定してアブドメンを作り、ピンを抜く。そして釣針に刺して巻き止めて、ハックルやソラクッスを巻き、完成させるというものだ。手に乗せると、とても軽そうで、空中に投げるとフワフワ落ちてくる。他にはエマージャーやラストチャンス・クリップルなど。
実は18年前のこの時期にYellowstoneに行き、その時もGreen drakeを沢山巻いたが、遅かったのか、早すぎたのか、Green drakeは使わず仕舞いだった。
使わなかったGreen drakeにはもう一つ思い出がある。4~5年前だったかFlyfisherman誌にCatskillsのUpper East Branch Delawareで6月の初めにEastern green drakeのスーパーハッチが起こり、その時は大型の鱒がドライで比較的簡単に釣れるという内容だった。
ヨシッとばかりに、このEastern green drakeをせっせと巻いた。スピナーは杉坂研治さんのティーバックを使ったパターンで、羽にサインペンで模様まで付けた非常にリアルなフライに仕上げた。
勇んで、記事で言われた時期の週末にその川へ出かけた。日中、目ぼしいプールを捜して夕方訪れると、もう沢山の車が止まっている。川縁に立つと80才以上と思われる老フライマンがヨタヨタと川に入って行くところだった。150m以上はある長いプールに、釣人が10mくらいの間隔で立ち込んでいて、良い場所はとっくに取られている。私とwifeは何とか最後尾に入ることが出来た。川は静かで何も起こっていない。人々は手持無沙汰にキャスティングをしたり、周りの人と話しを始めたりしている。カナダから来ている人まで居るようだ。川は少しづつ暗く成っていくが、たまにGreen drakeが1匹ぐらい流れたり、空中をパタパタと飛んで行くだけだ。大きいのでトンボみたいだ。こうやって15人以上の人々が川の中に突っ立て、2時間も3時間もGreen Drakeのハッチを待っているのだった。遂に9時頃、辺りはすっかり暗く成り、一人の釣人が川から上がり始めると、それを合図に他の人々も一斉に上がり始めた。誰かが「What the hell are we doing here?!」と、捨て台詞をはいた。
Eastern green drakeフライは大きいので専用のフライボックスを作り、未だに綺麗に並んで入っている。
今回こそはGreen drakeフライで大型鱒をバカバカ釣ってみたいものだ。

注: W green drakeは“オオマダラ”に 、E green drakeは“モンカゲ”によく似た、それぞれ別個の種類。

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